花月草子

清涼山の御亭

2009年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年05月

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2009年 明治神宮春の大祭

メーデーの喧騒もどこへやら、社殿までは(いや参道までも)届かず。
社殿前の楠の緑が青空に映えて綺麗ですね。
右方席をとりました。

曲は
『振鉾』二節
・左方平調 四人舞『萬歳楽』、
・右方高麗壱越調 四人舞『八仙』
終わりは嘉例にて『長慶子』。

前回、秋の大祭の際に色々あったためか(謎笑)、今回のアナウンスは
神職の方がマイクを持っていらっしゃいました。
プログラム棒読みなのはいつものことですが、それでも昨年のような不手際は
なく何より。
左方振鉾 右方振鉾 楽人の方々

『萬歳楽』にて平調の笙の退吹はいつ聞いても美しい。と思うのは私の主観
ですが、龍笛が最初だけちょいとつっかえ気味カナ?
とはいえ、さほど気になるほどでもなく。
出手から舞人が登場するとやはり舞台を取り巻く空気がちょっと変わる気が
しますね。
朱の襲装束というのは左方の定番なのだけど肩肌脱のその姿は、濃青の空、
木々の緑、丹塗の高欄、という光景に全く完璧なほど嵌るいでたちかと。
萬歳楽01 萬歳楽02
萬歳楽03 萬歳楽04

『八仙』は小乱声の後の乱声にての複数の高麗笛がなんだか「ビビッ」と感じる
ものが。とても気持ち良い高麗笛でした。
小音取の間、舞人はじっと立っていないといけない時間が長くて大変だなぁ。と。
いや、でも、八仙良かったです。
別様装束は白い袍(て、言っていいのかすらよく判らない)に刺繍で鯉がちりばめ
られ、さらにその上から魚網に見立てた網をかけて仕立ててあるものです。
面は鳥の顔(鶴の精なので)の嘴先に金色の鈴がついて。
牟子の上から孔雀の尾を広げたような甲を着用しております。
八仙の頭部拵え

破から急になると、ぐっと趣が変わり、舞人四人で
「お手々つないで」ぐるぐる回るのが可愛いです~。
八仙01 八仙02
八仙03 八仙04

おなじみの『長慶子』は退出音声という扱いなのですが、ここで退場する参会者の
方はあまりいなかろうと思いますね。
また今年も挙式の行列が多くて、華やかな赤の台傘が幾本も通りすぎていきました。


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| 雅楽・舞楽 | 23:55 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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観世九皐会百周年記念特別公演 四月別会

前日のどしゃ降りが嘘のように、少々風は強いもののさわやかに晴れまして。
春の別会です。
このたびは『攝待』と『道成寺』。狂言は『千鳥』。
道成寺は桑田先生のお披きになります。

『攝待』
喜正先生の義経と閑先生の武蔵坊、続く増尾、鷲尾を除いて、他の山伏軍団
(ですから八名の先生方ですね)が交互に白、黒(鈍色ほど)、白、黒…と
互い違いの水衣。

この曲はもともと重習だったのが、一度途絶えたのが不幸にして、現在では
準九番習の扱いになってしまっているそうですが、
いやいや、長山先生の老尼は十分重かったです。
継信が一子鶴若を守って、息子二人亡き後の佐藤庄の屋台骨を必死に
支えている姿が伝わってきます。
安宅あたりで「山伏詮議」をやってるその先。奥州に入ったばかりの所で
「山伏攝待」をしているとはよくよく胆の据わった方ではありませんか。
また、鶴若が健気で泣かせるのですよ。これが。
「父の主君は我が主君。一緒に供をしたい」と願う鶴若に、
「明日迎えにくるから」と諭す武蔵坊閑先生。
一行を見送る鶴若の肩をそっと抱く長山先生の老尼。
ああ、ここは絶対に江戸時代のお武家様たちの泣き所の演目なのだわ。と。

『千鳥』は、アレ?なんだか今日はバージョン違い?
「米???」、「牛???」???
要するに太郎冠者が、酒屋を騙しにかかる際に、
「もうすぐ扶持米を積んだ牛の荷車が通るからそれで借りを払う」
と言うのですが、そんな車が来るはずもなく、
酒屋の主が「米はまだか?」とか「牛はまだか?」と言ってる間に
津島祭に突入…するのですが。このタイプの千鳥は初見でした。

お仕舞はですね、五木田先生の歌占が素敵でした。
どこがどう、と言われても困ってしまうのですが、
素敵でした。ハイ(笑)

『道成寺』
鐘を吊り上げる際に小笠原さんがものすごく焦っていたのが
見所にも伝わるのか、ハラハラ感の強い始まりになりました。<苦笑
わりと乱拍子まではスムース、といったら変ですが、それほど時間は
気にならなかったものの、乱拍子に入ってからが物凄く体感時間が
長く感じました。
それでも凝縮感はギューッと強めでしたから流石。
鐘が上がってからは、なんというか、乙女の破れかぶれさ加減が前面に
押し出ているかにも見える蛇体となりまして。
「くっ悔しい!」
みたいな。怖い一辺倒というより、稚い可愛い気がどこかに残ってるような。

そういう素直な荘司の姫は結構好きです。

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| 能・狂言 | 23:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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浮き沈む 涙の波のうつほ舟

第十四回のうのう能の『鵺』にお邪魔してきました。

解説の喜正先生は同世代なもので、
「絶対出るだろうなー」と思ってたネタがあったのですが、意に違わず、
やっぱり出ました。
「子供の頃、横溝正史の映画(悪霊島)のCMで、
『鵺の啼く夜は恐ろしい…キャ~!』という…」
正直、「キャ~!」までは予想外でしたが。(笑)

前シテは濃地に金銀の格子が派手に入った厚板に黒の縷水衣が効果的で
不気味感漂う中にも映える装束でした。
装束を選んだのはシテの奥川先生のお好みだそうな。
舟人が幕からスーッと現れてくる感じや、頼政がカッと虚空を見上げる様や、
また、ポイントポイントがピタッと決まる流レ足は流石でございます。

ただ、ワキの御厨先生が今日は妙に固くて、こなれた感がなくて、
そこらあたりが少々耳触りというか残念。

「鵺」は一説によれば頼政の母親であるとの説もありますようで、
息子に武勲を立てさせようとの念で、わざわざあのように手の込んだ真似をして
頼政に射殺されるように仕組んだとか。
海士より泣ける話です。
別に母親じゃなくてもいいんだけど、要はどこかに自分を犠牲にしても頼政に
手柄を立てて欲しいと思う人物がいたという事で。
あぁ、だから、「仏法の障りとならん」などと言いつつも抵抗もせず、
素直に旅僧の供養に「ありがたや」となってしまうのでしょうか。

暗闇に吸い込まれていくように水面に静かに漂い流されるうつほ舟。
という絵が鮮明に出てくる曲ですね。


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| 能・狂言 | 23:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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後日譚

先日、間違って届いたチケットの後日譚など。

あれからすぐ返送しましたところ、今日はあらためて封書が。
返送しました折のお礼状でした。
一緒にオリジナルのポストカード10枚セットも封入されておりまして、
かえっておそれいる…

さて今年、この先生の公演は何回拝見できるか。

| 能・狂言 | 20:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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歌右衛門展2009

毎年の事ながら、小出しの展示ではありますが、ネタは尽きませぬな。
今回は新作狂言ものの展示が主で、
「切支丹道成寺」での裲襠や「ガラシャ夫人」の小道具
(指輪、コンパクト、口紅ケース)など。
VTRは将門の相馬古御所のところでした。
例年に比べるとやや目を引くものは少なめながら、今年は
図録が作成されており(図録というより写真集ですな)、
100頁弱の薄いものとはいえ、往時の麗しい姿の数々がまばゆい。

常盤御前も美しいですが、やはり貴重なのは一度しかつとめていない
という『女鳴神』の鳴神尼か。
高貴高潔の一言。
歌右衛門展 図録

そういえば、常設の方では播磨屋の高綱の長袴が出ていましたが、
人がはいているとそれほどに見えない長袴もああして袴用の衣桁に
かけられると、とんでもない長さですね。

| 歌舞伎・文楽 | 17:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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こんなこともあるものかと

今日、出先から帰宅すると、あるシテ方の先生の公演のチケット
の封筒が届いていました。

でも、私は申し込みをした覚えはなく。
好きな先生の中の御一人でもあるので、当初迷ったものの、
発売日が平日だったので、結局申し込みはしていなかったのです。

別のどなたかのお取りになったチケットが間違って届いたのかも。
しかも2枚ですし。
本当の席の方は「早くチケットが来ないかな」と心待ちにしているでしょうし…
月曜日にも、早速事務局に連絡を取らなければ。

しかし、またなんでこんな事に…
こういう事もあるんですね<苦笑

4/13追記
事務局に確認していただいたところ、本来の席主の方は、私と
一文字違いでとてもよく似た名前だったことが判明しました。
すぐ返送の手続きを取ってきました。めでたしめでたし。

| 能・狂言 | 21:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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神変仏力にあらずは 誰かこの橋を渡るべき

第三回の香川先生の会に行って参りました。
先日も塩津先生の会が水道橋でありましたが、今日も今日とて水道橋です。
そういえば、「二人の会」も宝生。キャパが大きくて広いし、いいのかも。

目白通りの桜はすっかり満開となりました。
道に覆い被さる花の天蓋の中、自転車のペダルをこぐのが楽しいですね。
(宝生能楽堂は家からだと自転車で行くので)

『連歌盗人』は『蜘盗人』のヴァージョン違いともいうか、あちらはギャンブル連歌
で身を持ち崩したシテですが、こちらは連歌講で当にあたったものの手元不如意で
講の準備が出来ない貧な者の二人組。
万作さんと石田さんが息のあった泥棒さんを演じました。
万之介さんの鷹揚な何某とひたすら小市民な二人組の対比、というより
三人が一緒に舞台で楽しんでいるようで、こちらも楽しかったです。

『石橋』の後シテは一人獅子にて、赤頭は巻毛頭でした。巻毛頭は初めて見ました(笑)。
なんて表現したらいいのか、不動明王絵図とかの髪型によく似ているかな。
頭を覆ったくるくるパーマが後ろ髪にも長く伸びていて。
まあ唐獅子自体が巻毛で描かれることの多いものだから、これが正解なのかも。

話が前後しましたが、前シテは一見、杣人の態ながら文殊の化身という事ですが
あまり杣人っぽくない、どちらかというと品の良い老人。
(前シテは童子の場合もあります)
知性に優れる菩薩のパワーの方が勝ってる気がしました。

今日は牡丹の一畳台を先に運び入れて、花王咲き乱れる山中に寂照法師が
分け入って来る。という具合。
ワキの寂照法師は俗名を大江定基といい図書頭から三河守などを経たのち、
夫人を亡くされたり、色々と世の無常を儚んで出家してしまった人ですが、
一念発起して入唐(宋代なのだが)。その後は生涯、大宋国の地で仏道に励んだ
人物であります。
でも、森先生には申し訳ないながらも、前場からちょっと存在感薄かったかなぁと。

「乱序」は素晴らしかったです!
まさに獅子吼のお囃子。獅子が登場する前の舞台から不浄なモノの一切を
吹き飛ばすかのような。いや、形式と言ってしまえばそれまでなんだけど…
ちらりと見える(どうしても他人様の頭というものがありますので、本当にちらりと)
半切の裾。
露の拍子からクワッ!と現れる赤い巻毛獅子の存在感。
決して派手ではないけれど、豪放で力強く、毅然として、かつ愛嬌のある獅子。
半能や種々小書がついたり、或いは紅白の頭で複数の獅子が登場する石橋は
珍しくなくなったけれど、こうしたスタンダードな石橋はやはり良いです。
獅子を演じるシテの力がいかほどのものかしっかり鑑賞させて頂ける。
パンフレットにはちょっと弱気発言の見えます香川先生ですが、
なかなかどうして、やはり凄いです。


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| 能・狂言 | 20:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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華原磬

先日、上野の国立博物館で催されております『阿修羅展』に
行って参りましたが、陳列されている中に「華原磬」があります。
淡海公の御妹が唐土高宗の后に立った(というのは勿論フィクションです)
のを記念して興福寺に贈られた三つの宝のうちの一つ。

華原磬、泗濱石、面向不背珠

そうです。「海士」に登場するアレです。
謡本の辞解には「名のみ伝わって実物不明」とものしてあります。
華原に産出する磬石でこしらえた磬は叩けばそれはそれは
妙なる音色で響くそうで。
現存する華原磬は銅で鋳造した後世の作品ではありますが、こういう形に
「近いものであったろう」という事は多少なりとも伺えるものです。

ちなみに泗濱石とは硯なので、興福寺もまじめに探せばカケラくらいは
出てくるのではないかしら。

面向不背珠は…ちょっとムリかも(笑)

| 能・狂言 | 20:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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